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不動産価格最も高い10都市 中国が7都市

2013年07月05日

【新唐人2013年7月5日付ニュース】IMFの発表によると、世界で不動産価格が最も高い10都市のうち、中国の都市が7つを占め、北京や上海などの5都市はランキングの上位を占めています。専門家は、中国の歪んだ不動産価格は、GDPで官僚の業績を評価することや土地財政、都市化建設などによるものであるものの、その背後に存在する最大の原因は地方政府が企業と癒着し、これらのことを助長してきたからだと指摘します。

 

アメリカの代表的なオピニオン誌「アトランティック」が国際通貨基金IMFのデータを引用し、世界で不動産価格が最も高い10都市のうち、中国の北京、上海、深圳、香港、天津、広州、重慶がランクインしていると報道。うち、上位5都市の不動産価格は東京やロンドン、ニューヨークをも上回っています。

 

では、なぜ中国の不動産価格は高止まりのままなのでしょうか。

 

不動産投資顧問 鄭志遥さん

「中国の経済モデルと関係あります。『GDP唯一論』といいます。またインフレと過剰な紙幣発行、および土地財政とも関係あります」

 

中国社会科学院が2011年に発表した「経済青書」によると、不動産価格の高騰で85%の家庭にとって住宅は高嶺の花だそうです。近年も不動産価格は上昇を続けており、その上昇スピードは依然として都市部と農村住民の収入の増加を超えています。

 

しかし、中国の不動産の空室率は世界を驚かせています。特に北京や広州などでは空室率が30%に達しています。

 

許昌市不動産投資顧問 鄭志遥さん

「インフレによって、物の価値が下落しているとき、不動産といった歪んだ経済モデルから、この業界は政府主導の生産過剰業界であることが実証されました。重複建設や都市化建設は土地財政と各種税収を得る手段にすぎません。他の方法では得られないからです」

 

不動産バブルは確かに中国のGDPを牽引しました。しかし、“財経網”の論評は、不動産と地方の融資プラットフォームを“資金を吸い上げる二大ブラックホール”に喩え、不動産が大量の資金を占めた事によって実体経済が大きなダメージを受けていると報道。つまり、不動産業界が膨張するほど不動産価格が高騰し、他の業界の成長率の減速に拍車がかかるのです。

 

不動産投資顧問 鄭志遥さん

「大量の資本、資金がやむなく、不動産産業に入りました。しかも地方政府が後押ししているので、他の業界が直面している問題や形勢が大変厳しく、彼らの生存環境も非常に厳しいのです」

 

中国当局は先日、GDPを地方官僚の政治業績を評価する唯一の指標としないと発表しました。しかし民衆は、甘い汁を吸うことに慣れている汚職官僚と企業にはもう歯止めがかからないだろうと見ています。

 

新唐人テレビがお伝えしました。

http://www.ntdtv.com/xtr/gb/2013/07/04/a925171.html (中国語)

(翻訳/杜 編集/佐藤・坂本 ナレーター/佐藤 映像編集/工)

 

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